2021年1月19日 / 最終更新日:2024年10月5日
※一部更新箇所はありますが、内容そのものは公開時のものとなります。
今回の合格体験記は2020年9月のScore ReleaseでUSCPA(米国公認会計士)試験に全科目合格された方となりますが、「英語×専門領域」、「理系+αの強み」を身に着けた人間になることを目指し、大学3年生からUSCPAの学習を始め、社会人1年目の9月に全科目合格を果たされた方となります。
大学では理系学部に在籍し、英語や会計とは無縁な環境で学生生活を送っていました。大学3年時の就活を意識し始めた段階で、専門の理系分野の知識は仕事をする上ではあまりにも汎用性に欠けると感じ、汎用性及び必要性の高い英語と会計を学ぶことができるUSCPAの勉強を開始しました。
私がUSCPAを目指した理由は主に2つあります。
1つ目は、国際性と専門性を重要視したキャリア形成を希望したことです。
グローバル化が進む現代社会において、英語を扱える人材へのニーズはより一層高まると考えています。将来の自分の市場価値を高めるにはそのニーズに応えることが必要だと感じ、英語を扱う分野を重要視しました。しかし、ただ単純に英語が扱えるだけでは帰国子女の方や語学を専門とされている方に対してアドバンテージにならないため、「英語×専門領域」という掛け算で自分の市場価値を高めようと思い、USCPAの勉強を開始しました。
2つ目は,周囲との差別化を図ることです。
ここ数年でUSCPAの勉強を開始する大学生の数は増加傾向にありますが、金銭的な面やビジネス経験がないことなどによりまだまだ人数は多くないと思います。また「理系×USCPA」というのはさらに数が減るのではないかと思います。そうした希少性という強みとレベルの高い環境での経験を掛け合わせて自分の市場価値をより一層高めようと思い、USCPAを目指すことにしました。
《受験スケジュール》
確実に合格を勝ち取りたいと考えていたため、1科目ずつ勉強していきました。受験した順番は、FAR→AUD→BEC→REGです。AUD・BEC・REGは、FARで出てくる知識が前提となっている印象がありますので、会計初学者の方であれば上記の順番で受験することをおすすめします。また、FARは範囲が最も広く、時間を要するため、expireの観点からもFARを1科目目に選ぶのがいいのではないかと思います。
《苦労したこと》
【1】英文読解力
元々英語が得意ではなく、英文(問題文)を読むことに時間を要したため、USCPAの勉強を開始してから約1ヶ月後に、英語の勉強のみに集中することにしました。具体的には、TOEICで800点を越えられるまでUSCPAの勉強を一切行いませんでした。この判断によるメリットは、「問題を解くスピードが向上したこと」「AUDで苦労しなかったこと」の2点が挙げられます。(AUDは抽象的な問題や判断力を要する問題が多いため、他科目と比較して英語力が合否に影響しやすいと感じる)
しかしデメリットとして、当初予定していた受験スケジュールを大きく変更することになり、「モチベーションが続かない」「試験制度や受験手続きが当初と変わっている」などが生じました。
上記を踏まえた上で、私と同じような悩みを抱えている方に関しては、英語がスラスラではなくともある程度読めるという方であれば、USCPAの勉強をする中で英文読解力を鍛える方がいいのではないかと思います。
【2】会計分野の勉強に対する慣れ
USCPAの勉強を開始するまで、簿記の勉強をしたことがなかったため、会計分野に関する考え方に慣れるまで時間を要しました。こちらに関しては、最低でも簿記3級レベルを勉強してから取り組めばよかったなと感じております。
全科目経験して感じたことは、全ての科目に関して試験問題自体は決して難しすぎるわけではないのですが、範囲が広いため、詰め込んだ知識がごちゃごちゃになってしまい適切な処理ができなくなってしまうことがこの試験の難しいところかと思います。そのため、適時TBS問題を解くことで、俯瞰しながら知識の整理をすることが効果的だと感じます。
また、試験を受けた際の手応えと実際の点数に大きな乖離がある試験だなと感じました。それゆえ、試験を受けた後、どんなに手応えが悪かったとしてもモチベーションを落とさず勉強し続けることが合格への適切なアプローチだと感じました。
今後のキャリアについては、まず監査実務をしっかりと身につけ、ベースの知識を習得したいと思います。資格試験合格というのは仕事をするにあたってのスタートに他なりません。それゆえ、日々の業務一つ一つを丁寧に行い、1日でも早くチームや法人、クライアントに大きく貢献できるような人材になれるよう、より努力し成長していくことが必要だと思っています。
また将来的には、監査で得られた知見を生かし、アドバイザリー業務などでも活躍できるようなUSCPAになりたいと考えております。監査法人入所後は米国基準だけでなく、日本基準やIFRSの知識の習得にも一層励んでいこうと思います。
私はUSCPAという資格を手に入れることができて本当に良かったと感じております。
資格そのものや試験勉強で得られた知識はもちろんのこと、継続的に学び続ける姿勢や辛い状況下でも諦めない気持ちはこの試験を通じて得られた自分の財産だと思っています。
苦しい時や途中で投げ出したくなる時もあるとは思いますが、諦めなければ必ず合格できる試験です!
コロナ禍の中、勉強以外にもたくさん不安なことがあるかとは思いますが、お体に気をつけて最後まで頑張ってください!
皆様の合格を心よりお祈りしています!!!
まず、合格体験記を寄稿頂いたことに深謝申し上げます。
(私の業務の都合でHPへの掲載がだいぶ遅くなってしまい申し訳ない限りです…)
ここ最近、というか昨年、一昨年あたりから感じているのですが、大学在学時からUSCPAの勉強を開始される方が増えていますね。激増していると言ってもいいかもしれません。学生時はお金が貯まっては海外に遊びに行っての繰り返しで、のほほんと暮らしていた私からすると、国際性と専門性という観点から将来のキャリアを真剣に考える、それだけで尊敬できる半面、社会の不安定さが故に、将来への危機感を持つ学生も増えてきているのかもしれません。
この方と初めて話をさせて頂いた時、まだ社会人になって半年ながらも、自分が担当している業務をきちんと整理し分かりやすく丁寧に話をしてくださいましたね。若くして会社全体のことを理解しながら、自分の担当を客観的に見れている、その姿にとても感心しました。
これから監査業務で新たなスタート、この方であればきっと早期に活躍頂けるのでは、という期待をしておりますが、コロナ禍の中で諸々のお祝い場を作ることができなかったそのリベンジをいつかは果たしたいと考えておりますので、その時には、成長したより逞しい姿が見れるんだろうなぁ、と楽しみにしています。
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